前の先生は下手くそだったから、ボトックスの注射後すごい顔になって大変だったんです。これって失敗ですか? 更新日時 2019/03/03 12:26
読む時間の目安 4~5分
患者A
「前の先生は下手くそだったから、ボトックスの注射後にすごい顔になって、大変だったんです。これって失敗ですか。」
医師
患者A
「ええ、一応落ち着きましたが、一時はもう外に出れないくらいに思ってつらかったです。」
医師
患者A
「そうですそうです、1カ月くらいは本当にひどかったです。何回も相談にいっても『今更どうしようもない、温めたら少しマシになるから』って言われて、毎日おでこにカイロをあててました。これってやっぱりよくある失敗なんですよね!!!」
医師
患者A
「いやべつに、なんとなくボトックスってそうなるイメージはあって、でも有名なクリニックだったから大丈夫かなって思って。先生もあまり何も言わなかったし大丈夫かな、と。上手な先生なら失敗しないんだと思ってました。」
医師
患者A
「なるほど、わかりました。そういうことを聞いていれば、こころの準備もできたのに。」
「ボトックスの失敗」の経験のある方は多い
冒頭の会話のようなことにはしばしば遭遇します。特にボトックスの注射後の方に多いです。施術前後に十分なカウンセリングがないと、このようなことがおこります。このようなこと、とは「すごい顔」のことではなく、「失敗と思われてしまう」ことです。
だからといって、医師は失敗するものだとか、カウンセリングではどんな細かいリスクもすべて網羅して伝えなければいけない、などと言いたいわけではありません。僕自身も、ほかの多くの先生方と同じように、その人その人に合わせてリスクと対応策を必要と思われる範囲でチョイスして説明しています。それは診察時に鏡を見てもらいながらちょっと話をすれば、大体その人に必要な情報が把握できるからです。起こる可能性の少ないリスクと対応策についてすべてを理解していただくことは事実上不可能であり、そういうカウンセリングは誰も聞きたがらないものです。
じゃあ、何が問題だったか。
僕の考えでは、その前の先生が術前後のカウンセリングで伝えるべきであったはずの、あることが伝わっていなかったのです。
「ボトックスの失敗」の意外な原因とは
そのあることとは、数ある選択肢の中から効果とリスクのバランスを十分に比較検討して、本人の叶えたい要求に対する最も適切な処置を選んでいる、ということ。そして細心の配慮をもってその施術を行う、ということ。したがって、いかなる結果であっても自身の要求に対して与えられる最善のものである、ということ。
そういった内容、つまり「医師の誠意」と呼ぶべき内容が、心の底にストンと落ちるような理解ができていれば、失敗という評価になることは限りなく少なくできるはずです。選んだ処置内容が高価なだけで適切ではなかったのではないか、処置中に配慮が足りないところがあったのではないか、という不安が残るようなカウンセリングや処置中・処置後の態度が、そういう「失敗」につながると、いつも自分を戒めながら診療をしています。
診療中によくあるやりとりなんですが、解説しているうちに医師向けのテーマになってしまったようで、なんか気恥ずかしいです。偉い先生とかが読まないことを祈ります。
そして最後になりますが、失敗には2種類あります。取り返しのつくものと、つかないものです。ボツリヌストキシンの場合に取り返しのつかない失敗などまずありませんので、「すごい顔」もひとつの経験としてとらえていただいて、その後よりよい理解と選択ができるよう、望みます。プライム銀座クリニックでは「ボトックスの失敗」を減らすための独自の取り組みをしています。今まで別のクリニックで受けていた診療に不満や不安がある方のご相談も、真摯に対応いたします。プライム銀座クリニック院長高澤博和の、無料のカウンセリングにお越しください。
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