プライム銀座クリニック

サーマクールFLX

Q

サーマクールは痛いと聞きましたが、表面麻酔はしないのですか？

A

サーマクールFLXでは表面麻酔を原則として使用しないことにしています。これは安全性を保ちつつ最大限の効果を得るための工夫のひとつです。

もう少し詳しく説明します。まずサーマクールで最大の効果を得るためには、肌を治療に最適な温度に加熱する必要があります。温度が低すぎると効果が少ないですし、温度が高すぎると火傷になってしまいます。ですので、効果的な温度に到達するように出力を調整する必要があるのです。

では最適な出力の値は一体いくらなのかという話ですが、結論から言うと最適な出力は個人差があります。この個人差はどこからくるかというと、肌の油分・水分や電解質などの組成の個人差です。これらが人によって異なるため、インピダンスの違いによって、同じ出力でも発熱の度合いが変わります。さらに厳密には仮に同じだけ発熱しても体調によって肌の血流の程度が違うため、同じ熱量でも温度変化が異なります。ですので、最適な出力というのはあらかじめ決められた値ではなく、照射を受ける方がその日のコンディションでテスト照射を行いながら、適切な温度に到達することを確認することで得られます。

そしてサーマクールFLXのテスト照射で適切な温度に到達したかどうか確認する方法は実は単純です。照射時の刺激が、「火傷しない程度にそれなりに苦痛」という本人の感覚に従うのが最適であるとされています。

結局、表面麻酔を使わない理由は、表面麻酔を使うとテスト照射の時に痛みが感じにくいので、出力を高めに設定してしまうことになり、結果的に火傷の危険が高まるから、ということになります。

そしてテスト照射を経てこのように最適化された出力で、そのまま照射を３００ショットも行うことはちょっと苦痛ですので、ここで照射時の振動設定をオンにします。照射時に肌に触れる高周波電極の先端が振動することで、痛みを感じにくくするサーマクール独自の機構です。サーマクールは第３世代CPTの時からこの機構により照射時の疼痛の軽減を行っています。この機構のおかげで、その後の照射はそれほど苦痛を感じることなく、効果が最大化する最適温度に到達することができます。

表面麻酔を使わないことで、「安全性を保ちつつ最大限の効果を得る」ということ、ご理解いただけたでしょうか。わかりにくい場合にはカウンセリングでご相談ください。