額出しのヒアルロン酸注入の注入法・リスク・副作用・合併症について 更新日時 2019/07/08 13:12
読む時間の目安 5~6分
額出しのヒアルロン酸注入のデザインと注入法・入れる層に関して
デザインの原則
平たく骨ばってごつごつした印象の額を柔らかい印象にするために、へこんでいるように見える場所を中心に膨らませます。眉山の少し上はへこみが強いためここを中心に注入して、額の下から1/3くらいのところにふくらみのピークが来るようにデザインします。眉山や眉間を高くすると彫りが深い外国人顔の印象になりますが、やや男性的な鋭い目つきに見えることもあるため、女性の場合はデザイン上注意する必要があります。
実際の注入の流れ・注入する層
デザインは座位でダウンライトの下で行います。座位で注入前の凹凸を正確にマーキングしてから仰向けになって注入を始めます。 まず眉の内側辺りでブロック麻酔をします。これによって額のほぼ全域が痛みが無くなります。(端の方は少し痛む場合もありますので、デザインによっては麻酔を足す場合があります。)参考:ブロック麻酔
数か所の針穴からマイクロカニュレを前頭筋下のスペースに挿入して、なるべく均一に広がるように針先を動かしながら注入します。カニュレの先端は丸くなっていて、針先を動かしても出血しにくい構造になっています。注入後は座位で確認し、必要な場合は軽くなじませて終了です。
額出しのヒアルロン酸注入のリスクに関して
内出血がでる
額のヒアルロン酸注入の場合に出血があった場合には、青くなることはまれで、少し腫れぼったくて軽い鈍痛を伴う感じです。翌日には気にならない程度ということが多いです。治療後24時間以内は帰宅後も再出血のリスクがあるため運動やカラダを動かす仕事、アルコールや長時間の入浴などを控えていただくほうが無難です。もし内出血が多くなってしまった場合には、ヒアルロン酸が入っているスペースに沿って出血が広がって、眉間や鼻根部が腫れる方もいます。その場合はやや目立つ腫れ方になり、おさまるのに数日から1週間くらいかかります。
アレルギーをおこす
ヒアルロン酸は本来人体に存在する成分です。ですが注入用フィラーヒアルロン酸の製品に含まれる架橋剤(ほとんどのメーカーではBDDEを使用)や保存料に対してアレルギーが数千人にひとりみられると考えられます。腫れ・赤み・かゆみなどの症状がある場合にはヒアルロン酸を溶解して、症状の強さによっては抗アレルギーのための治療が必要になる場合があります。
しこりができる
まず原則としてヒアルロン酸の注入に際して、どなたでもしこりができる可能性はあります。特に1か所にかためて打つ注入デザインの場合には量が多いと触れる感じのしこりになることがあります。ですが額の注入の場合には、
・最初から薄く広げて注入する部位である
・筋肉より深いところへの注入で、骨に接しているので塊としては触れにくい
・再注入を頻繁に繰り返すケースが少ない
という理由から、しこりが気になるという方にはほとんど遭遇しませんが、理論上はゼロとは言えません。注入後にできたしこりがどうしても気になる場合には、ヒアルロニダーゼの注射で溶解するとほとんど触れないくらいになりますが、鼻根部など付近のヒアルロン酸も溶解してしまいますので、注入が残っている方はご注意ください。
感染する
製品は十分な検査をクリアした安全性の高いもののみを使用していますが、皮膚や粘膜の常在菌などが傷やにきびなどの皮膚バリアの乱れを介して体内に入り、ヒアルロン酸の注入部位に到達する場合があります。通常は正常な免疫力の持ち主であれば起こるものではなく、額出しを含めて顔のヒアルロン酸注入で経験することはまずありません。
塞栓によって皮膚が壊死する
当院では注入時の塞栓リスクについて熟知した医師が注入を担当しますので安全です。技術的には針の先端が血管内に入った場合にそのまま注入してしまうと動脈の塞栓(詰まること)が起こり、血流を失った組織(皮膚・皮下組織やその他)が壊死する可能性があります。壊死した皮膚組織は適切に取り除かないと感染を起こして膿瘍化したりする危険性があります。額へのヒアルロン酸注入で危険な場所というのは決まっていて、ご希望によってこの危険性が高い箇所の場合には処置をお断りすることがあります。
効果が足りない・早く減る
注入直後に鏡で確認していただいて、注入量が不足している場合には適切な量を追加していただくことが必要です。そうして注入した後の経過で、ヒアルロン酸が早く減ったと感じて再注入に来られることは額出しの場合はまずありませんので、心配は不要です。
その理由は、額出しの注入は
・注入法が平らに広げて注入しているのでにじんで広がっていくときの変形が少ない
・注入の総量が比較的多い
ということにあると思います。
膨らみすぎ・でこぼこになる
注入直後に凹凸が観察された場合、マッサージや再注入によってその場で修正可能です。それでも注入後の眉間や額の筋肉の動きによってヒアルロン酸が偏ったり、一部が潰れたりすることがあって、2週間以内に少しでこぼこすることがあります。目立つ場合にはマッサージをしたり少量の再注入をして修正しますが、再発予防のためにボトックス注射を併用して動きを止めることがあります(しない場合もあります)。ヒアルロン酸の再注入での修正をあまり頻繁にやると偏ったところに溜まってきて余計に変な感じになったりすることがありますので、ボトックスを併用しない修正はあまりお勧めしていません。
ときどき腫れる
風邪をひいた時などに一時的に腫れたりわずかに痛みを感じたりすると、リピーターの方から報告いただくことがあります。風邪のように全身性の炎症があると、血管透過性が亢進して水分が血管から皮下組織へと漏れ出てきます。おそらくそれを保水力が高いヒアルロン酸がキャッチしてしまうことで腫れてしまうのではないかと推測します。体調が回復すると治まるようなので、その場合は心配ありませんが、あまり繰り返すとストレスですので、これが原因で溶解を依頼される方もいます。
持続や再注入について
適切なヒアルロン酸を用いた場合、治療後1年以内に1度程度の再注入を経てその後かなり長期に安定した状態になるケースが多く、毎年再注入が必要と感じているかたはほぼ皆無だと思います。上記のように額の筋肉の動きのためにでこぼこができてしまう方が、何度も再注入の相談にいらっしゃいますが、ボトックスの併用なしではなかなか思うようには安定しないようです。注意が必要なのはへこんだところのヒアルロン酸はなくなったわけではなく、その隣のスペースに溜まっていっていることになりますので、再注入をし過ぎるとどんどん溜まっていくことで徐々にでこぼこがキツくなってくることありますので、あまり無意味な再注入を頻繁に繰り返すことのないように十分ご理解ください。
額出しにおすすめのヒアルロン酸
以前から定評のあったジュビダームウルトラプラス、クレヴィエルプライムは粘性・弾力が額の形成に合っていると感じます。加えてジュビダームビスタにはバイクロスシリーズのボリューマが登場したことで、ウルトラプラスよりも持続が増して安定しているため、お勧めです。
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