Columnコラム

リップのヒアルロン酸注入の注入法・リスク・副作用・合併症について 更新日時 2019/03/10 18:03

読む時間の目安 5分~6分

リップのヒアルロン酸注入のデザインと注入法

  デザインの原則

 リップにヒアルロン酸を注入する際には、ボリューム・ハリ感を出す注入と、形状のメリハリをつける注入があります。

 ボリューム・ハリ感を出したいときにはマイクロカニューレを用いてリップのエッジ(ヴァーミリオンライン)をツンと立てたり全体のボリュームを補ったりします。

 形状のメリハリをつける場合には、それぞれの個所にシャープニードルでそれぞれの個所に直接注入します。

  実際の注入の流れ・注入法

 リップの注入は、座位または仰向けで寝て行います。大きな差はないので楽にできる体勢を取っていただきます。

 リップの注入を行う時は、マイクロカニュレを用いるときと、シャープニードルを用いるときがあります。マイクロカニュレを用いた注入法は比較的痛みや出血が少ないので、昔からリップの注入を受けていらした方が当院で注入していただく際に「痛みが少なくてびっくりした」と言っていただくことがよくあります。

 ただし、マイクロカニュレを用いて注入すると、カニュレの通過したトンネルスペースにヒアルロン酸が漏れていくことでデザインがややぼけてしまうことがあります。

 シャープニードルを用いて注入すると、ヒアルロン酸の局在がいいので形状のメリハリをつける目的には沿ってますが注入時の痛みが少し強く、一点にかためて注入することでしこりができやすいのでどちらかというとマイクロカニュレを使用する注入がおすすめです。

 注意が必要なのは、皮膚・粘膜の形状の変化には限界があることです。見た目の変化をもっと強調したいと感じても、注入量を増やし過ぎると様々なリスクがあります。局所の注入量が多くなると腫れているように見えたり硬く触れる感じになりますし、そのまましこりになる場合や、血流が悪くなって粘膜が炎症を起こしたり粘膜壊死・感染を起こしたりする原因にもなります。これは注入量の問題ですので、少量の注入では問題になることはありません。ですが、「もう入れないほうがいいと思います」と医師が言った場合には、そういったリスクをふまえてのことですので、あらかじめご了解ください。

リップのヒアルロン酸注入のリスクについて

  内出血が出る

 リップのヒアルロン酸注入の場合に出血があった場合にはわずかに青くなったり、少し腫れぼったくて軽い鈍痛を伴う感じです。通常は数日でおさまりますが、それまで左右差として感じられることがあります。治療後24時間以内は帰宅後も再出血のリスクがあるため運動やカラダを動かす仕事、アルコールや長時間の入浴などを控えていただくほうが無難です。もし内出血が多くなってしまった場合には、やや目立つ腫れ方になり、おさまるのに数日から1週間くらいかかります。

  アレルギーをおこす

 ヒアルロン酸は本来人体に存在する成分です。ただし注入用フィラーヒアルロン酸の製品に含まれる架橋剤(ほとんどのメーカーではBDDEを使用)や保存料に対するアレルギーが数千人にひとりみられる場合があります。腫れ・赤み・かゆみなどの症状がある場合にはヒアルロン酸を溶解して、症状の強さによっては抗アレルギーのための治療が必要になる場合があります。

  しこりができる

 まず原則としてヒアルロン酸の注入に際して、どなたでもしこりができる可能性はあります。特に1か所にかためて打つ注入デザインの場合には量が多いと触れる感じのしこりになることがあります。

 特にリップの注入の場合には、メリハリをつける注入において1か所にかためて注入する注入法の場合は特に治療直後に硬く触れるのが普通です。治療後2週間程度の期間の間に少しずつにじんで柔らかくなり、直後に触れた以上に硬くなることはありません。気になるようなら軽くマッサージしていただくとにじんで広がるためしこりのような硬さは取れますが、リップの形成デザインはややボケる感じになります。どうしてもという場合にはヒアルロニダーゼの注射で溶解するとほとんど触れないくらいに小さくなりますが、ほうれい線など付近に注入後の方は、その残りも一部溶解してしまうことがありますので、ご注意ください。

  感染する

 製品は十分な検査をクリアした安全性の高いものですが、皮膚や粘膜の常在菌などが傷やにきびなどの皮膚バリアの乱れを介して体内に入り、ヒアルロン酸の注入部位に到達する場合があります。通常は正常な免疫力の持ち主であればは起こるものではなく、リップを含めて顔のヒアルロン酸注入で経験することはまずありません。

  塞栓によって皮膚が壊死する

当院では注入時の塞栓リスクについて熟知した医師が注入を担当しますので安全です。技術的には針の先端が血管内に入った場合にそのまま注入してしまうと動脈の塞栓(詰まること)が起こり、血流を失った組織(リップの粘膜や筋肉)が壊死する可能性があります。壊死した皮膚組織は適切に取り除かないと感染を起こして膿瘍化したりする危険性があります。

  効果が足りない・早く減る

 注入直後に鏡で確認していただいて、注入量が不足している場合には適切な量を追加していただくことが必要です。リップの場合には、

  1.  会話や食事でよく動かす箇所なので、注入したヒアルロン酸がもみほぐされるため、にじんで形が崩れやすい
  2. 注入時に大量に入れると柔らかなリップの良さが失われるためそもそもたくさん注入しにくい

ことなどが理由で、比較的減ったように感じやすいようです。

  膨らみすぎ・でこぼこになる・左右差が残る

 リップなどの粘膜部は注入後しばらくの間はヒアルロン酸が水分を余分に引き受けて、帰宅後翌朝にかけて少し腫れた感じがする場合があります。そのような場合はすぐ溶かさなくても2週間くらいで落ち着いてくるようです。

 ヒアルロン酸による凹凸が観察された場合、よく揉んでなじませることによってその場で修正可能ですが、デザインはややボケてしまう場合があります。

 内出血が原因の場合には揉んでなじませてもその場での修正はできません。内出血の腫れが引いてくるまで数日の間待つ必要があります。

 注入前からある左右差については、静止時の左右差はできる限り調整しますが、笑った時の左右差はなくなりません。

  ときどき腫れる

 風邪をひいた時などに一時的に腫れたりわずかに痛みを感じたりすると、リピーターの方から報告いただくことがあります。風邪のように全身性の炎症があると、血管透過性が亢進して水分が血管から皮下組織へと漏れ出てきます。おそらくそれを保水力が高いヒアルロン酸がキャッチしてしまうことで腫れてしまうのではないかと推測します。体調が回復すると治まるようなので、その場合は心配ありませんが、あまり繰り返すとストレスですので、これが原因で溶解を依頼される方もいます。

持続や再注入について

 動かないスペースの注入とは違って、リップはよく動く場所ですので、割と毎年再注入するくらいの方が多いです。適切なヒアルロン酸を用いた場合には質感がよく感じますが、持続が明らかに長いか、というとリップの場合はそれほどでもない気がします。

おすすめのヒアルロン酸

 当院ではリップ専用のスタイレージスペシャルリップスを扱います。柔らかさと弾力のバランスが優れているため全体のボリュームの改善にベターな選択肢と感じます。クレヴィエルプライムはより粘性・弾力が強く形成力に優れますので、口角を上げたり上口唇の形成にお勧めです。

 

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