【医師との会話】私のまぶたのたるみはもう切るしかないですか? 更新日時 2023/12/22 18:26
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どんな説明よりシュミレーションが大事
まぶたのたるみ治療については、ダウンタイムが短い順にレーザーによる引き締め、埋没法、眉下切開リフト、二重全切開、のおおよそ4種類があります。
まずレーザーによる引き締めですが、施術後の見た目はそれほど大きく変わらないので、現状ですでにたるみで悩んでいる場合の選択肢としては不適切です。どちらかというと切開する手術をなるべく先延ばしにしたいと考えている場合に、予防的な感覚で行うような治療です。
次に埋没法と眉下切開リフトについて考えていきますが、シュミレーションでほとんど結果がわかるのでそれを参考にします。埋没法・眉下切開リフトのシュミレーションで好みの状態が見つかった場合は他に言葉はあまり必要ありません。それを信じて手術を決めていただいてまず大丈夫です。もし気になる点があった場合は、それを改善するためにどのような工夫が可能か、二重全切開がやはり必要なのか、相談していただくといいと思います。
シュミレーション時に注意してみておくべき点
すこし細かいことになりますが、シュミレーション時に「ここが気になるんですがもう少し何とかなりませんか」というふうに指摘されることが多い点を挙げておきますので、カウンセリングに来られる際に知っておくと細かい点をチェックしやすいと思います。参考にしてください。
目頭側のラインはもう少し広がりませんか
シュミレーションを繰り返しても目頭側のラインがイメージ通りに広がらない場合には、目頭切開または二重全切開で蒙古ひだと呼ばれる構造を調整する必要があります。
目じり側のラインをだんだん広がるように調整できませんか
目じり側のラインが下のほうに向かっていて、目が丸く見えてしまうことが気になる場合は、眉下切開リフトまたは二重全切開を検討する必要があります。より詳しく説明すると、二重ラインは普通は眼輪筋の筋線維に沿うようにできていて、目じり側で下がって目じりの靭帯に向かうようなラインになりやすいです。これに対して眉下切開リフトで目じり側のたるみを減らすことは一定の効果がありますので、まず眉下切開リフトのシュミレーションで確認します。ですが眉下切開リフトのシュミレーション時にあまり良い感じがしない場合には二重全切開で眼輪筋の走行を横断するように切開する必要があります。
もっと広い二重にはできませんか
目頭側とか目じり側とかではなくて、二重ライン全体の幅がもっと欲しいという場合は、二重の全切開を検討する必要があります。その理由は、埋没法で瞼板に固定できるラインにはある程度上限があって、大体目を閉じたときに10mmくらいの位置が限界です。その辺りの幅でシュミレーションしてみたときに二重幅に満足できない場合には、二重の全切開が必要です。
まぶたの厚みをもっと改善できませんか
埋没法のシュミレーションで、低い位置のラインだと幅が狭く見えてよくないし、高い位置のラインだと幅はよくてもまぶたが厚く見えてあまりよくない、という場合には、眉下切開リフトなら厚みの問題をかなり改善できます。ただし、眉下切開リフトのシュミレーションでもさらにまぶたの厚みの改善が必要と感じる場合には、ROOFや眼窩脂肪の切除を併用します。
二重ラインの下のところのしわ・たるみや「ハム目」は改善できませんか
二重ラインの下の皮膚がたるんでいたりしわが目立ったり、いわゆる「ハム目」と呼ばれるもっこり感がきになる場合には、原則として二重全切開を検討します。眉下切開リフトのシュミレーションを見ていただくとわかりやすいですが、眉下切開リフトではまつ毛の生え際のところのたるみは距離が離れすぎていて十分な改善が得られないことが多いです。また、埋没法でその部分を直接持ち上げるように固定しようとすると二重ラインの幅がかなり狭くなってしまうケースがほとんどで、それで満足できるようなものではないことが多いです。結果的に二重ラインで全切開をして、ラインの上下ともに皮膚のたるみや眼輪筋を適切に切除して、たるみやふくらみを減らして固定するような手術が必要になります。
左右差は調整できませんか
二重にかぶさっている皮膚の多さが左右で違うときに、眉下切開リフトで「右側のたるみをたくさん取ってほしい」というように、左右差の調整を希望される場合があります。ですが実際はほとんどのケースで二重の固定の強さが左右で違ったり、二重ラインがそもそも左右で高さが違ったりすることが原因です。ですので本質的には埋没法などで二重ラインの左右差を整えることが必要です。もし眉下切開リフトで左右の皮膚の切除範囲を変えてしまうと、結果的に眉の位置が左右で違うようになってしまったり、左右差をより複雑にしてしまう可能性が高いため、お勧めではありませんので注意が必要です。
いかがでしたでしょうか。埋没法や眉下切開リフトは非常によい手術ですが、希望されるような調整が難しいこともありますし、希望に沿うには二重全切開の手術が必要になったりするケースもあります。それらのほとんどは診察時のシュミレーションで分かります。また、逆に言うとここに挙げたくらいのことはすべての手術時に意識していますので、二重全切開についても安心して相談していただけたらと思います。
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