【Dr.のホンネ】この施術は効果がありますか?という質問への答えについて
- 更新日時 2019/04/15 04:26
治療を受ける方から、よく聞かれる質問についてお答えします。より具体的な、ためになる内容のものは「コラム」のコーナーをご覧ください。ドクターブログでは、医学的な観点からはかなり外れたごくごく個人的なしょうもないやりとりを紹介するものですのでご了解ください。
「この施術は効果がありますか?」
「この施術は効果がありますか?」という質問も、毎日大変よくお受けします。文脈なくこの質問だけ聞くと失礼な話ですが、美容のクリニックではよく聞く質問のひとつです。無邪気な質問である場合と、以前に通っていたクリニックで不満があって、過剰に警戒しておられる場合があり、冷静な返答が求められます。この質問に対する私の答えは数パターンあります。
①「再現性の高い治療ですから、ハズレはまあまずないですよ。」
ヒアルロン酸やボツリヌストキシンの治療がこれにあたります。施術者の技術や感性に違いはあっても、まあまあどなたにも同じような効果が見込めるという点で、安心感があり、リピート率もナンバーワンです。
②「いちど試してみて、よかったら続けましょう。」
脂肪溶解の注射や、水光注射、レーザーフェイシャルの類の場合にこういう返事をしています。ほとんどのクリニックでは、「コースで6回はやらないと、意味ないですよ」などというところかと思いますが、僕自身は「ちゃんと理解して継続する意思を保てる」方に続けていただくべきだと思っています。
③「不足している人には効果がありますが、足りている人には効果がありません。」
点滴や内服のサプリメント療法についてのコメントです。よく「この点滴は、週に何回通ったらいいですか。」と聞かれますが、ナンセンスです。生活習慣の乱れや体調の変化があって、調子を崩した時にこそ効果がありますが、絶好調の時に補うべきものなどありません。まあ、食生活がパーフェクトな人もいないと思いますし、栄養の偏りのせいで早く衰えたりしないために「変化しない前提で予防的に」行うということがわかっているかたには、ぜひ続けていただきたいところです。
④「この薬は、治療そのものをコース料理に例えると、デザートか、お茶です。」
メインの治療の結果をさらに上乗せする効果がある治療だけれども、本来行うべきメインの治療ではありません、と言う意味です。肝斑治療でトラネキサム酸の内服を1年続けたけどあまり意味なかった、という方は非常に多く、話を聞くと肝斑の保存療法(これがメインディッシュです!!)のことを何も知らずに、肝斑だったらトラネキサム酸(こっちはデザートか、お茶に当たります)をのみなさいと医師に言われてそれを鵜呑みにしてしまっているケースが多いことは、非常に残念なことです。同様に、「のむ日焼け止め」についても同じような説明があてはまります。遮光と塗る日焼け止めがメインディッシュで、のむ日焼け止めはその不十分な点を補うものです。
医師からのメッセージ
プライム銀座クリニックでは、効果の見込みについても正確性を追求する姿勢でカウンセリングにあたるようにしています。治療について不明な点があって迷っている場合には、いつでもお気軽にご相談ください。