プライム銀座クリニック

誤解の多い糸リフト

　糸リフトの相談で「どれくらいもちますか？」という質問が出なかったことはありません。それほど皆さん糸リフトには期待していて、同時に不安もあるということだとは思うのですが、だからこそはっきりと、正確にお伝えしておく必要があると思っています。

　まず最初に強調しておくべきなのは、コグ（とげ）がついた溶ける糸によるリフトアップは、とげに引っかけて引き上げるという効果の持続については、１か月もないと断言できます。会話中でも触れた通りですが、引っかけるためのコグ（とげ）が溶けてしまうので、糸本体が残っていても引っ掛かりは甘くなって効果を失います。これは長年多くの医療材料のメーカーと医師が糸の素材や形状の工夫を凝らした結果をもってしても、ほとんど変わっていないことが現状です。なので、糸リフトで引き上げる効果は一切期待せず、「引き上げる効果は副作用みたいなもの」と考えるくらいでもいいと思います。そして、「固定する効果」のほうにしっかりと注目して、その効果が、ダウンタイムとコストに見合うようなものかどうかを考える必要があります。このふたつの効果を区別せずあいまいな表現で期待させ、誤解させたまま契約に誘導する商習慣は美容クリニック業界では当たり前のように存在しますし、なくなることは絶対にないと思いますので、これをお読みの方だけでも後悔のない選択ができればいいなと思います。

プライム銀座の「引っ張らない糸リフト」

　一時期私は糸リフトに絶望し、開業当初は提供をためらっていた時期もありましたが、糸が溶けるときの瘢痕形成による固定の効果というのは、他の機械の治療などでは得難いよい特徴があります。ですのでどうやって正確に期待できる効果を伝えるか、そしてダウンタイムを短縮するかに工夫を凝らしました。とはいえ、ウソや誤解ではない効果をありのままに伝えてしまうと、いまいち魅力が薄くなってしまってコスパが悪く感じられますので、できる限りコストの見直しもした結果、胸を張って提供できるような糸リフトのメニューになりました。それがプライム銀座の「引っ張らない糸リフト」です。以前のコラムに詳しく解説しています（コラム：プライム銀座の「引っ張らない糸リフト」ができるまで）ので、少し長いですが興味がある方は是非ご一読ください。