プライム銀座クリニック

糸リフトは本当に期待できるかどうか

　この会話の冒頭の、「糸リフトでこうなりますか？」のような質問を考える際は、個人のちがいの要素が強いため、カウンセリングごとに異なる結論に達することが多いです。肌のたるみの状態やほうれい線の状態、期待しているリフトアップの程度、などによって、「それくらいの効果なら十分期待できます」とお答えすることもあれば、「それ程の効果は期待できません」とはっきりお伝えすることもあります。

　ではどのような考えに沿ってそういう結論が出てくるのか、そういうことを知っておけば、カウンセリングに来なくてもあらかじめご自身でもイメージして考えることが可能ですし、上手な営業にのせられて期待外れな治療を選択することも防げると思いますので、ここでなるべくわかりやすく説明をしてみたいと思います。なおここでは、コグ（とげ）付きの溶ける糸を用いたリフトアップ全般について当てはまる内容で説明します。素材の違いや形状の違いについて、効果やダウンタイムがどう違うのかについては他のFAQページを参照してください。

【糸リフトFAQ】Vol.６プライム銀座の糸リフトは他院の糸リフトとどう違うのですか。

糸リフトのふたつの効果について理解する

　まず、コグ（とげ）付きの溶ける糸による糸リフトについては会話に出てくるように「ふたつの効果」について明確に区別しておく必要があります。「引き上げ」の効果と「固定」の効果です。糸リフトは引き上げるものという固定観念がある方ほど、このふたつの効果を意識して区別する必要があります。

　ひとつ目の、「引き上げの効果」はその言葉の通り、引っかけて引き上げる効果です。プライム銀座では基本的にこの効果を重要視はしません。逆にむしろこの引き上げる効果に関しては「ほんとうに一時的なので、副作用と言ってしまっていいようなものですのでご注意ください。」と言ったりする場合もあるくらいです。なぜなら、持続する時間がおよそ１か月以内と、ごく短期間しかないからです。

　そしてもうひとつの「固定の効果」ですが、これは挿入された糸が溶けながら炎症を起こし、瘢痕化することで得られる半永久的な変化です。半永久的というのは、この瘢痕が固定する効果は永く残り続けますが、その時得られたお顔の印象をずっとそっくりそのままキープするようなものではないですよ、ということです。この効果は、引き上げの効果に比べるとどうしても地味な変化に過ぎないと感じてしまうのですが、非常に安定した効果ですので、固定の効果がどの程度の変化の大きさとして見込めるかをあらかじめ知ることが大事だと思います。

　端的に結論だけ言うと、安定的な固定の効果には上限があって、それが「仰向けのときの状態」です。仰向けで鏡をみると少しリフトしているような印象が得られると思いますが、「固定の効果」というのはその仰向けの状態を固定していくことです。起き上がると垂れさがる、そういった残念なたるみを減らして、起き上がるときにも垂れ下がりにくい、仰向けの時の肌の位置が固定された状態をめざすということです。

糸リフトをやるべきかどうか

　ここまで理解できたなら、あとはその上限に達するまでの施術の回数の目安が重要な要素として残っていることがわかると思います。会話中に出てきたようにカウンセリングでは「若いころ皮下脂肪の厚みがそれなりにあった方はたるみが多いので３回～５回、たるみの少ない方は１回～３回くらいが満足度が高い。」という目安をお伝えさせていただいています。補足していくと、それ以降の回数を重ねていく方については、１回ずつの変化は徐々に小さくなっていくので、回数ばかり重ねても仕上がりが頭打ちになっていて施術を行った追加コストの分だけ満足度は下がる印象です。あくまでも目安、ですが経験者の方にはおおよそ同意いただける内容だと思います。

　それでは、そろそろ糸リフトをやるべきかどうかということの結論を出すことができそうです。まずは、自分が糸リフトに期待するものが、「仰向けの状態」の程度で満足できるものであるかどうかを確認します。それで満足できなささそうということであれば、注入を併用したり、脂肪吸引や切開のリフトを含めて検討するべきです。さらに、その状態を目指すにあたって、適切な回数の施術を受けるための時間的金銭的コストが妥当だと感じられるかどうか、です。このあたりで大体結論を出すことができると思いますので、いちどじっくり考えていただき、さらに詳細な個別のご相談については、ぜひ高澤のカウンセリングでお問い合わせください。