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【糸リフトFAQ】Vol.6 プライム銀座の糸リフトは他院の糸リフトとどう違うのですか?(その1:素材 編) 更新日時 2023/11/06 09:54

読む時間の目安 5~8分

患者A

先生は糸リフトはけっこうこだわりがあるって言ってましたよね。最近友達が糸リフトやろうかなって探していまして、ちょっと聞いてもいいですか?

医師

ええ、かまいませんよ。なんでもどうぞ。

患者A

いろいろいっしょに調べたりしているんですが、どの糸が本当にいいのかわからなくて、たくさんありすぎるので、結局は先生の腕次第で糸はあんまり関係ないような気もしてきたりします。ちなみに先生は糸はどういうのを使ってますか?

医師

糸は昔はメーカーの既製品をいろいろ使っていましたが、ここ数年は私のオリジナルのものを使っています。自分でデザイン・設計して金型から作ってもらっています。名前は付けてないので、「プライム銀座の糸リフト」でいいですよ。

患者A

何がちがうんですか?

医師

糸の素材はシンプルにPDOですね。手術用の糸の素材としてはごく一般的で、よく研究された安全性の高い素材です。

患者A

やっぱりPDOかあ。でもPDOは「持ち」がそんなに良くないんじゃないですか?

医師

正確にいうと、比較的早く分解が進みます。結果、引っ張り上げる効果は早くなくなりますね。ただし、ほかの素材のものもあんまり変わらないですよ。1か月くらいで引っ張る効果はほぼなくなります。

患者A

ええ!?1か月!?1年とか2年とかだと思っていました。1か月で効果がなくなるならやる意味ないように思いますが。。。

医師

もちろんそれだけなら、やる意味はありません。糸リフトの本当の目的はそれじゃない、ということを今からご説明差し上げます。長くなりますが、よろしいですか?

患者A

はい、お願いします。

医師

実際、しっかり引っ張った糸リフトの術後は、必ず1か月以内に戻ってきます。それは、糸の素材であるPDOが溶けるからなのですが、なぜそんなに早いかというと、コグ(とげ)の先端が溶けるのがそのくらいの時期だからです。コグ(とげ)の先端が溶けてくると、引っ掛かりが甘くなって、引っ張る効果はなくなってきます。これが大体1か月以内です。

患者A

理屈を聞いてみたら、その通りだとしか思えませんね。では、本当の目的はそれじゃない、ってさっき言ってらしたのはどういうことでしょうか?

医師

ええ、引っ張ったリフト効果は完全になくなるわけではありません。ある程度のリフト効果を残して安定化します。そこで、じゃあいったいどこまで戻るのか、というのがポイントです。長年糸リフトをやってきた結論としては、仰向けの時の状態までは必ず戻ります。

患者A

仰向けの。

医師

そうです。わかりやすくするためにいったん仰向けになって鏡を見てみましょう。どう感じますか?

患者A

仰向けだとたるみが少なくて、いい感じに見えます。

医師

ええ、それで、起き上がると肌は垂れ下がる感じがしますね。逆に、今ここでやることはできませんが、逆立ちすると反対に上のほうに垂れるので、吊り上がった顔になることはイメージしやすいと思います。このように重力に従って肌が動くことが、たるみの正体です。

患者A

この動きが、たるみの正体。なるほど。

医師

であれば、たるみのない状態というのは、真ん中の位置から上にも下にも垂れない状態です。想像できますか?その真ん中の位置というのが仰向けの時の状態です。PDOもその他の素材の糸でも、糸は溶けるときに炎症を起こします。そして糸があったところに固い瘢痕が残るので、それによって皮下組織が固くなって、垂れ下がる感じを減らします。つまり起き上がった時にもあんまり肌が垂れないで、仰向けの時の印象みたいになっていく、そういう効果です。この「固定の効果」はかなり長く持続します。それこそ瘢痕というものは何年とかそういう時間が経ってもなくなったりもしないので、半永久的な効果と言えます。

患者A

それが糸リフトの本当の目的ってことですね。だったら、なぜPDOの糸がいいんですか?

医師

そうですね。PDOの糸が手術でよく使われていて安全ですし、研究も進んでいて、加工や製品化もしやすいというのが一番ですね。安全面とコスト面でバランスがいいということです。ほかの素材で、糸が溶けるまでの時間の長さが長いから効果が長持ち、というクリニックの宣伝は今でもよく見ますが、どんな素材の糸でも結局ほとんど違いはありません。どの糸でも溶ける糸だと1か月以内に引っ張る効果はなくなります。

患者A

なるほど、そういうことなんですね。じゃあ糸の種類はどうですか?いろんな形の糸があるじゃないですか、それもどれでも同じって感じですか?

医師

そうですね、話も長くなったのでいったんこれくらいにして、糸の形状などについて私がどうこだわって糸を設計したかは、そのご友人も一緒に説明を聞いていただくように改めて時間を設けましょう。

患者A

わかりました。ありがとうございます。

糸の素材と効果の持続について

 「どの糸がいいですか?」という質問はよくいただきます。あるいは、「先生は○○リフトやってないのですか?」という質問も多いです。結論からいきましょう。糸の素材は基本的にはPDOがいいです。それは会話中にも触れましたが、まず第一に医療用の溶ける糸の素材として最も実績があって安心感があること、人体に使う製品として、加工や製品化までのプロセスが確立されているためコスト面で優れていることなどが理由です。

 ほかの素材の糸について、リフト効果が高いとか、持続が長いとか、わかりやすい売り文句で誤解させて誘惑するようなケースをよく見かけますが、実際にはどの素材の糸でもコグ(とげ)が溶けてしっかり引き上げる効果は1か月もたたないうちになくなりますので、どの糸を使うとしても、しっかりと引っ張る効果が維持されるような、そういう甘い期待をしないように気を付けましょう。

 本当に見込めるというか、実際に近いというか、期待してもいいような効果というのは、「固定する効果」です。会話中でも触れましたが、糸が溶けるときの炎症で瘢痕ができることで「固定する効果」が得られます。この効果は引っ張る効果に比べれば変化の大きさは地味に感じられますが、きちんと維持される効果です。その点、PDOという素材は比較的炎症が強くおきて目立つ瘢痕ができやすいので、繊細な縫合には向いていないこともあるのですが、糸リフトの原理を理解して使う分にはむしろ好都合と言えます。

プライム銀座で使う糸の素材は2種類

 ここまで断言しておいて混乱させるようで申し訳ありませんが、実はPCLの糸も使っています。これはPCLのほうが効果が高いとか、長持ちするとか、そういうことではありません。PCLの糸はPDOの糸に比べて柔らかく、肌が動くような場所に埋め込んでも動きに合わせて柔軟にフィットしてくれます。ですので、ほうれい線や口元に近い場所への挿入時にはこれを用いるようにしています。それぞれの方でたるみが強い個所というのは少しずつ違いますので、デザインに応じて素材を使い分けるようにして、術後の糸の違和感や糸の先端が起こすトラブルなどをなくすように工夫しています。

 このコラムは1素材編(本コラム)、2形状編3医師の技術編 の3編があります。合わせてお読みいただけますと幸いです。もしプライム銀座の糸リフトが気になったよ、という方はぜひ高澤のカウンセリングにお越しください。

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