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【顔が崩れる!?】他では聞けないボトックス注射のカウンセリング 更新日時 2023/12/21 23:02

読む時間の目安 12分~15分

 カウンセリングでボトックスが初めてという方からよく「ボトックスうつとどうなりますか?変になりますか?」と聞かれます。変かどうか、というのは個別に考えるべき内容ですが、おおまかにどんな印象の変化があるのか、いつも高澤がカウンセリングで言っていることを部位別に紹介したいと思います。参考にしていただければ幸いです。

 

 額のボトックスは、ボトックス注射の中では比較的印象の変化が大きい部類に入ります。額のしわを作っている前頭筋は眉を上げ下げする筋肉で、この動作は相手に対して驚きや興味の感情を伝えたり、何かを強調する意思を表したりする働きをしています。ですので額にボトックスを打った後の眉があまり動かない表情は、会話の相手からすると「リアクションが薄いな、興味ないのかな。」とか「今日はいつもよりテンションが低いな、疲れてるのかな。」などと思われたりする可能性があります。こういう印象の変化は、話し声の抑揚がなく単調な口調の方にとっては感情が伝わりにくくなるため、致命的なコミュニケーション不全になることがあります。逆に話し声に抑揚が強くて、口調がリズミカルな方にとっては眉の動きは補助的に感情を伝えるようなものでしかなく、相対的に重要度は低いので、影響は少ないです。まとめると、単調な話し方の方が額にボトックスを打つと「機嫌が悪い」と思われがちですので、特に注射後1~2週の効果のピーク時に大事な対人の用事がないか、スケジュールに注意しておくことがお勧めです。

 額のボトックスの注射については、さらに注意が必要なことがあります。それは正面を見るときに「無意識に」額の筋肉を使ってまぶたを支えている方です。無意識でずっと使っている筋肉なので、ボトックスを打って額の筋肉が脱力すると、何もしていないのに眉が落ちてくる感じがします。鏡で自分の顔を見るとまぶたが重く腫れぼったく見えたり、視界が遮られるようになる方まで程度もさまざまです。ですがこれはあらかじめカウンセリングで指摘をして、シュミレーションでどのような感じになるか、あらかじめみていただいたうえで注射するかどうかを決めていただけます(参考:【医師との会話】私、ボトックス打ったほうがいいですか?)ので、安心してください。これが原因でボトックスができなくなる方の中には、眉毛下リフトのよい適応の方が多いので、必要な方はこちらも参考にしてください。

眉間

 眉間のボトックスは、最初にご案内することが多い箇所です。表情の違和感もマイルドなのでリピート率も目じりと並んでトップクラスです。皺眉筋と鼻根筋という筋肉が関係していて、動かすくせがある方は、「不機嫌・怒りっぽい」や「こだわりがあって気難しい」、「不満を隠せない」、「目が悪そう」などのネガティブな印象が多いため、こういった動きを緩和するボトックスはおおむね印象の変化は良好です。ですが注射後「迫力がなくなった」「こどもにナメられるようになった」などのお声もちらほら聞かないこともないので、それぞれの環境で最適な使い方を心掛けていただくのがいいと思います。

 ともあれ眉間のボトックスはおおむね満足度の高い治療ですが、特記すべき問題があるとすれば、交差する前頭筋に効いてしまったりすると眉がしらが下垂して、への字に吊り上がった眉になってしまうことが挙げられます。解剖にうとい医師が打つ場合になりやすいですが、医師が変わっても同じことが起こる場合には、骨格が原因かもしれません。どうしても同じことが起こる場合には吊り上がった眉の上にボトックスを打つことで眉のゆがみは落ち着きます。もし経験した場合には、あせらずに担当医に相談するといいと思います。

目じり

 目じりのボトックスは笑顔の印象を多少変えてしまいますが、おおむね許容範囲であることから、リピート率が一番高い注射です。眼輪筋という目の周りをぐるっと囲む筋肉の動きによってしわができますが、おでこや眉間のしわが「骨格」や「くせ」の要素として考えられがちなのに対して、目じりのしわは加齢の要素の印象がつよいです。実際に、眼輪筋の動きは若いころと同じでも、加齢とともに表面の皮膚と皮下脂肪の密度が低下することでしわが徐々に目立つようになります。

 そして、目じりにボトックスを打った時の変化は、好き嫌いの好みがわかれやすい印象がありますので、できるかぎりイメージしやすいように解説します。眼輪筋が強く動くときの、「目がつぶれるほどの満面の笑顔」が持つイメージは、「自然体で無邪気」な印象があります。ですのでボトックスを目じり周辺に効かせることで、無邪気なイメージが少し影を潜めて、ある程度意識して笑顔を作っているような印象を見る人に抱かせます。これが、好みが分かれるポイントだと思います。ジェンダーに絡む意見を述べることでいらぬ批判を呼ぶ可能性はあるのですが、あくまで個人的な意見では男女で少し違いがあると思います。男性の場合は、年齢を重ねてなお自然体で無邪気さを残した、ロマンティシズムの雰囲気を醸す男性は魅力的だと感じますし、やけに計算高い作り笑顔の男性には懐が狭い印象を抱くことも多いです。ですので、男性に対しての目じりのボトックスは、打つとしたら何か特別な理由が必要だと個人的には感じます。対して女性の場合ですが、これまた個人的な男女観に基づいていて恐縮なのですが、全く警戒心のない満面の笑みで瞬時に相手との距離を縮めていくかのような表情が、果たして成人した女性として適切かどうか、と思ったりします。思慮深く、少し計算高いところのある印象の女性のほうが、なんとなく落ち着いた雰囲気にみえる気がします。ですので個人的には、男性に比べて女性に対してはそれなりに積極的に目じりのボトックスをお勧めしています。反論は無条件で認めます。あくまで高澤の個人的な意見なので、誰かに押し付けるものではありません。高澤がそういう考えの人間であると理解していただくくらいで結構です。

 ここで全く話は変わってしまいますが、ひとつ注意があります。目じりにボトックスを効かせたときに、目頭側にしわが寄りやすくなる場合があります。これは眼輪筋の「まぶたをしっかり閉じる」という動きが目じり側で弱まるときに、それでも頑張って目を閉じようとして反対側の目頭側が強く動いてしまうということに起因しています。これは無意識で起こるもので、目じりのボトックスの時にこれが気になる場合は、あらかじめ鼻根部とセットで打つようにしてもいいと思います。

 というわけで目じりのボトックスについてイメージの変化や注意点を解説してきましたが、最後にもうひとつアドバイスです。目じりのボトックスを始めるときには、皮膚の密度の低下がそもそもの原因であることを忘れずにいてほしいです。水光注射など、皮膚のコラーゲン密度を高めていく治療は変化が地味ですが、そういった地道な治療を併用したほうが、ボトックスへの依存度を減らして長期にわたってきれいでいられると思います。

 目の下

 目の下のボトックスは、印象の変化がちょっと許容できないことの多い治療です。スタッフも含めて、リピーターはほとんどいませんし、各所のクリニックのホームページなどを見ても、「額・眉間・目じり」はどこにでもありますが、「目の下」というボトックスメニューがあるクリニックはほとんどありません。ですのでそういった不都合な変化も理解したうえでのご要望がない限り、お勧めすることもありません。

 目じりのボトックスの時に「このしわも消えますか?」と目の下のしわについて聞かれることが多いですが、診察の結果は大体、「頬が上がることで寄ってしまうしわなので、眼輪筋を緩めても間接的な効果しか得られません。目じりにボトックスを打つと少し改善はすると思いますが、期待しすぎないほうがいいと思います。また、目の下に直接ボトックスを打ってしまうと涙袋も小さくなりますし、笑顔の時に目を見開いたような不自然な印象になりがちなので、リピートする方は皆無ですからお勧めしません。」ということをお伝えしています。ではそれに代わってほかの治療選択肢があるかというと、簡単で確実で劇的に効果のあるものは残念ながらありません。目じりのボトックスで部分的な改善を得るほか、PRPなど皮膚のコラーゲン密度を高めてしわの出方を改善するという地道な方法、最終的には余分な皮膚を切除する手術という方法などがあります。通常はなるべく手術を先延ばしにしたいと思うのが当然です。目の下のしわが出始めるときには、簡単な方法で一網打尽というイメージの治療はないとあらかじめ了解していただいて、手術をなるべく先送りにするためにも地道な皮膚科治療の継続がやっぱり大事だと強調しておきます。

鼻根

 鼻根のボトックスは、鼻根部や鼻筋に寄るしわが気になる場合に打つボトックスです。打つことによる表情の違和感はほとんどありませんが、逆に言うと「効いてる感じ」や「効果がなくなってきた感じ」が意識して観察しないとわかりにくいです。ですので眉間・目じり・額などの主要なボトックス注射のついでにお受けいただくことが多い印象です。眉がしらを下げる鼻根筋のほか、上唇尾翼挙筋と眼輪筋の目頭に近いところ、鼻筋(ビキン)など、がターゲットになります。

 鼻根部へのボトックス注射は、「別にトラブルにもならないから、適当に打っとけばいいだろう」などと軽く考えられがちですが、効果的な治療ができるためにはちょっとしたコツが必要だったりします。例えば鼻根部の横しわに対して、その方が額のボトックスを使っている方だと鼻根筋へのボトックスはいまいち効果的でないケースがあります。どういうことかというと、額のボトックスを打つと額の皮膚全体が少し下垂してくるために鼻根部の横しわが深くなりがちで、これは重力の作用で起こっていることなので、これに対して鼻根筋にボトックスを打って緩めても、あまり効果的ではありません。むしろ上唇尾翼挙筋と眼輪筋の目頭に近いところに打ってあげて下から持ち上げてしわ寄せする筋肉を緩めるほうが効果的だったりします。

 また、これは他の部位へのボトックス注射と共通ですが、ボトックスはあくまで「しわが寄る動きを減らす」ために筋肉の動きを弱めるだけの治療なので、すでに皮膚に刻まれたしわについて改善するためには、地道な皮膚科治療で皮膚のコラーゲン密度を高めていくことが必要です。あらかじめご理解ください。

上唇鼻翼挙筋

 ボトックス注射の部位としてはマイナーな部類ですが、使う機会が意外と多いのが上唇尾翼挙筋へのボトックス注射です。目頭から下のほうに伸びて鼻の横を通って上唇まで続く筋肉ですが、個人的には注射部位を大まかに上中下の3部位に分けています。上のほうに打つのは表情の変化は大きく感じることがないため、あまり心配はないのですが、打つ場所が下のほうになればなるほど、唇をあげる機能への影響がでるので、鼻の下が伸びているような違和感を感じやすくなります。

 鼻根部のところでも少し触れましたが、鼻根部の横しわや、いわゆるバニーラインの改善のために上唇尾翼挙筋の上部に打つことがあります。注射後はあんまり違和感を自覚することはないようです。

 笑うときの、小鼻がふくらむ動きや鼻の横の鼻翼基部が強く食い込むような動きに対して上唇尾翼挙筋の中部に打つことがあります。ほうれい線の食い込みも少し弱まるため、鼻翼基部やほうれい線へのヒアルロン酸注入の際に併用するとよりヒアルロン酸がよい位置で安定しやすいためお勧めです。真顔の時に鼻の下が伸びているような印象になることはないですが、笑うときに多少唇が上がりにくいような感じがするようです。

 ガミースマイルの印象を抑えたりする場合には、上唇尾翼挙筋の下部にボトックスを打ちます。少し鼻の下が伸びているような印象があるほか、口輪筋にまで効いてしまうと、見た目だけではなく破裂音(まみむめも・ぱぴぷぺぽなど)発音がしにくくなったり唇の働きが邪魔されて予想した以上の違和感の原因になりやすいため、注意が必要です。

口角下制筋

 口角下制筋へのボトックス注射も使う機会は多いです。ただし、「口角をあげたい」というご相談の場合にこちらをお勧めすることはまずありません。なぜならそんな効果を期待してこの注射をリピートするひとはただのひとりもいないからです。口角を下に下げる筋肉を弱めるからその結果口角は上がるよね、という理屈は言葉だけ聞くなら理解できなくもないですが、現実には「すごく上がってよかったので続けたい」とか「効果が切れてきて口角が下がってきました」のような前向きなコメントをいただいたことも全くありません。正直口角下制筋へのボトックス注射を「口角を上げる効果があります」と言って売っている医師はどんな顔をしながら言っているのかと、そんな気持ちさえあります。ただし、期待したような口角を上げる効果はほとんどない代わりと言ってはなんですが、左右差が気になるとかそういうトラブルもほとんどないため、どこのクリニックでも多少の売り上げを確保するだけで「無責任に打ちっぱなし」のメニューなのだろうな、と思います。

 さて、使う機会は多いと冒頭で紹介しながら、続けて完全否定するかのようなコメントを並べたので混乱している人もいると思います。安心してください。ここからは、口角下制筋へのボトックスがどのようなときに効果的で、実際にリピートしていただくのはどのような効果についてであるのか、について説明します。

 端的に言うと、笑うときに口の横に縦しわがたくさん出るタイプの方にお勧めしています。口角を動かす筋肉は、名前を挙げてもイメージがわきにくいので省略して単純化すると、[上げる筋肉/横に引っ張る筋肉/下げる筋肉]があります。笑うときなどにはこれらが協働的に動いてバランスを取りながら口角を横に引っ張っています。この動きが強すぎることや皮膚や皮下組織の密度が低下していることなどが原因で、口の横に縦しわがたくさん出てしまうのです。それに対してはこの動きを抑えていくボトックスが有効なのは火を見るより明らかなのですが、「上げる筋肉」と「横に引っ張る筋肉」にボトックスを効かせると不都合が大きすぎるので、口角下制筋にのみボトックスを打つ、ということになります。これによって特に口角の横から下にかけて縦にしわが出やすい方はかなり改善します。あるいは皮膚や皮下組織の密度を改善するためにヒアルロン酸の注入を併用することも検討してもいいと思いますが、笑ってないときにヒアルロン酸で少し膨らむことがよい変化と感じられる場合にはヒアルロン酸を優先して、膨らむといやだという場合には口角下制筋へのボトックスを優先していくといいと思います。

あご(オトガイ筋)

 あごのオトガイ筋へのボトックスは、あご先に力が入っていて「への字口」になりがちな方や、あご先がしわしわのいわゆる「梅干ししわ」がきになる方は積極的に打っていくといいと思います。注射後の変化も見た目に違和感がでることはほとんどないので気軽に受けていただくことができます。唯一不都合が感じられたという報告を受けたケースは、下の歯と唇の間のポケットに食べ物が落ちてしまったときに、それを口の中に戻すときの動きがやりにくくてなかなか食べ物を戻すのに苦労した、という話くらいです。見た目でほかの人に心配をかけたり不利益なことはまずないので、安心して受けていただいていいと思います。

 おそらく多くのかたはあご先に力が入っていてもあまり意識されないですし、他人に指摘することもまずないと思いますが、あご先に力が入っていると、「何かがまんしているような」「不満そうな」印象があります。あごのボトックス注射はその印象を減らして、より和(やわら)かな印象を出してくれます。眉間のボトックスと同じような方向性の効果で、表情への不都合な影響もほとんどないところまでそっくりです。

 実際に、あごのボトックス注射はマスク生活が明けてかなり増えました。なんならマスク生活が始まる前より増えた印象まであります。おそらくは少しずつ美容に対する認知が進んできた結果だと思います。あごのボトックスはリピート率もかなり高めなので、気になる場合は打って損はないと言える注射です。

 

いかがでしたでしょうか。様々脱線しがちなところを何とか本線に戻すように努めて書いたつもりです。興味がでたよ、という方はぜひ高澤のカウンセリングにお越しください。

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