Columnコラム

【医師との会話】糸リフトでたるみの左右差は調整できますか? 更新日時 2024/06/03 10:48

読む時間の目安 5~8分

患者A

先生今日はよろしくお願いします。糸リフトは初めてですし、ドキドキしてきました。

医師

そんなに怖いものではないので、リラックスしていただいて大丈夫ですよ。カウンセリングで聞き忘れていたことや、何か心配なことはありますか?

患者A

あ、ひとつ細かいことなんですけど、私右側のほうが少したるみが強い気がしていて、これって調整とかできたりしますか?

医師

左右差ですか?そんなに気になるような大きな左右差はなさそうですが、よく見てみますね。

患者A

ええ、まあほんの少しそんな感じがする、という程度なんですが何かできることがあればいいかな、くらいに思って。

医師

ああ、真正面から見るとわずかにフェイスラインのカーブのピークの位置が右側が左より1センチほど下にあるようにも見えますね。そういう目で見ると、右側の頬全体が左に比べるとわずかに痩せて小さく見えます。こういう左右差はだれしもありますが、せっかくですのでできる限りのことを考えてみましょう。

患者A

はい、ありがとうございます。

医師

ではまたカウンセリングの時と同じで恐縮ですが、いったん仰向けで鏡をみてみます。

患者A

あ、はい、仰向けですか。はい。あー、仰向けで見たときは左右ともまあまあいい感じです。

医師

なるほど、でしたら糸リフトの固定の効果が適切に出てくれば、問題はなさそうです。

患者A

でも仰向けになると、フェイスラインのたるみはいい感じなんですが、はっきりと左のほほのほうが広く見えますね。リフト後もこうなりますか?

医師

そうですね。ひとことで「たるみの左右差」と言ってしまうと逆にわかりにくいですが、たるみの左右差の原因が、左右のボリュームの差である可能性が高いと思います。であれば、本質的にはヒアルロン酸の注入などで整えることも考えたほうがよさそうです。

患者A

なるほど、注入は糸リフトと同時にできますか?

医師

いえ、残念ながら同時に行うことにはわずかですがリスクがあります。よほど通院が困難でない限りは別で行うほうが、安全ですし、微調整がしやすいです。

患者A

そうですか、糸リフトでは左右差の調整はできないのですか?

医師

糸リフトで左右のたるみの差を調整する場合は、今の場合はたるみの強い右側に入れる本数を増やすことで行います。引っ張る力を増やすことが無意味であることは、以前カウンセリングでお伝えした通りです。ただ、「固定の」効果が適切に出てくるときにも、やはり左右のボリュームの差は残ります。あまり気にならない可能性もあるので、いったん本日は糸リフトを通常のデザインあるいは右側だけ2本増やすデザインで行って、経過を見てボリュームの調整が必要なら行う、というのがよいと思いますが、いかがでしょうか。

患者A

わかりました。そうします。せっかくなので右側の本数だけ2本追加でお願いします。

左右差がある場合の糸リフト

 たるみの左右差がある気がする場合に糸リフトを行う場合、少しでも左右差が減ればいいなという気持ちはだれしもあると思いますので、ここで解説をしておきます。糸リフトで「引っ張ること」に意味がないことは繰り返し繰り返しお伝えしてきました(参考:プライム銀座の「引っ張らない糸リフト」ができるまで)ので、今さら強調するのも気が引けますが、「たるみの強いほうを少し強く引っ張る」という調整が効果的ではないことは明らかです。であれば、どのようにたるみの左右差を減らすのかというと、本数や回数を増やすことになります。例えば左側のたるみが強い場合、つまり仰向けの状態から起き上がるときに顔の皮膚が垂れ下がる動きの大きさが左側で強い場合、左側の「固定の効果」を増やす必要がありますので、本数を増やしていくことが改善につながります。

 注意が必要なのは、仰向けになったとき、つまり糸リフトの目標としている状態で左右差が残る、またはさらに増えるようにみえる場合です。これは糸のリフトで改善はできないので、適切にボリュームの調整をする必要があります。簡単なものでは頬骨の周辺を中心にヒアルロン酸の注入で行いますが、フェイスライン付近の左右差はHIFUでの引き締めや脂肪吸引などが必要なこともあります。糸リフトでは皮下組織の支えを作りますが、「お引越し」はしませんので、あらかじめ知っておいてください。

糸リフトとヒアルロン酸の組み合わせ

 ボリュームの左右差の調整が必要な場合、糸リフトとヒアルロン酸の注入をどういう順に行うかということになります。結論から言うとどちらでも大差はありませんが、同時に行う場合はわずかですがリスクがあります。どんなリスクかというと、注入したヒアルロン酸のジェルに内出血がしみ込んでいって固まってしまうというリスクです。絶対におこるというわけではないのですが、起こってしまったときにはしこりのように固く感じてしまって、時間とともに少しマシにはなりますが完全に消えないことも多く(参考:【医師との会話】ヒアルロン酸注入後のデコボコ、いつなじむの!?)、そういう場所には感染も起こりやすいので、溶解する必要が出てきたりします。そういうことが絶対起こるわけではなくあくまで「わずかにそういう可能性がある」ということなのですが、通院が手間でなければ別々の機会に分けて行うほうが無難です。

 では糸リフトとヒアルロン酸注入はどちらが先のほうがいいか、ということになるとさらに細かい話なのであまり気にする必要もないとは思いますが、せっかくですので少しだけ触れておきます。多くの方は普段からヒアルロン酸の注入などを少し受けていらっしゃって、その際にボリュームの左右差などについてケアしていることが多いです。その状態でたるみが気になりだしたら糸リフトを検討するという流れが普通です。それで全く問題はありません。ただし、現在左右差があって、両方行うことが必要と理解されている状態でどちらを先にするか、という段階であれば糸リフトを先に行うほうがいいと思います。その理由をいくつか挙げると、ヒアルロン酸注入のほうが微調整がしやすいので糸リフトの後の仕上げで行うほうが仕上がりがいいというのがひとつ、もうひとつ理由をあげるとすると糸リフトを先に行うほうがヒアルロン酸注入の必要量などがセーブできる、ということなどです。あまりに細かいことですが、気になっている方の参考になれば幸いです。

左右差は気にしないほうがいいかもしれない

 クリニックに相談に訪れる方の中には、左右差のない完全対称な美しい顔立ちにあこがれる方も、全然気にしない方も、いらっしゃいます。そもそも真正面から左右を見比べるなんていうことは、証明写真を撮るとか、自分で鏡を見るときくらいしかなくて、たとえ家族であろうと他人に真正面から左右を見比べられる機会なんてまずないと思います。ですので、簡単にできる調整ならやる価値はあるとおもいますが、あまり左右差にとらわれすぎるのも精神衛生上よくない気がします。

 

 いかがでしたでしょうか。美容の治療は不確実性がおおいですが、それをごまかすのではなく丁寧に理解して後悔のない選択ができるように情報をお届けします。興味がある、という方はプライム銀座の髙澤のカウンセリングにぜひお越しください。

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