目の下の脂肪取りは再発しやすいですか? 更新日時 2023/11/12 13:57
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目の下の脂肪術後の再発/取り残しについて
今回のモデルとなる会話のケースでは、他院で脂肪取りをしたけれどもすぐ再発した、というご相談を紹介しました。目の下の術後の相談のパターンとしては、「取りすぎてくぼんでしまった/しわ・たるみが増えた」というものが一番多いのですが、これについては過去のコラムを参考にしてください。
目の下のふくらみの診察の仕方
そして、今回のような「すぐ再発した/ふくらみが残っている」パターンの相談も結構ありますし、私自身も執刀医として昔経験したことがありますので、いまでも目の下の脂肪取りの手術時には留意するポイントではあります。
まずは、再発や取り残しが疑われる場合でも、みている凹凸が本当に眼窩脂肪の再発や取り残しなのか、というところから始めます。紛らわしいものの代表が、皮膚のたるみや、過去の注入物の残りです。ここでは診察で見分ける際のポイントを挙げていきます。
目線を上下に動かすときのふくらみの変化をみる
いつも目の下の診察時に最初に行います。目線を上にしたときに眼窩脂肪は前に出てふくらみが強くなるようにみえ、目線を下げると奥に下がっていくためふくらみは小さくなるようにみえます。これが逆に皮膚のたるみであった場合には、上を見るときにピンと張る感じになって下を向くときにたるみが強くなります。
目を細めるような動作でふくらみの変化をみる
この診察が最重要ポイントになります。目を細めるような動作で眼輪筋を収縮させて鏡を見てもらいます。目の下の眼輪筋が緩んだ状態で出ていた眼窩脂肪のふくらみは、筋肉が収縮して固くなると出てこれないので平坦になります。併せて涙袋の形を確認してもらいます。手術で脂肪を適切に処理すると、その涙袋の形は自然に現れてきます。一方で観察しているものが皮膚のたるみや過去の注入物によるふくらみの場合は、眼輪筋を収縮したときに目頭側にふくらみが力こぶのように移動します。これが観察された場合は、鏡を見てもらいながら「脂肪の手術をしたあとも、この動いて見えるふくらみは残ります。」とはっきり説明します。
目の下の皮膚を指で軽く引っ張ってふくらみの変化をみる
ふくらみを中心に皮膚を引っ張って、ふくらみが動かないなら眼窩脂肪です。ふくらみが消えるなら皮膚のたるみですし、ふくらみが変形しながら移動するなら筋肉より浅いところに残っている注入物などの可能性を一番に考えます。
仰向けから起き上がってみて、目の下のふくらみの変化をみる
一部の方は遺伝的に若いころから、一部の方は加齢に伴って、眼窩脂肪を支える組織が緩んで動きやすくなります。眼窩脂肪の動きの強い方は、仰向けになるだけで眼窩脂肪のふくらみは見えなくなってしまいます。この診察は眼窩脂肪とその他の可能性の区別のためにするというより、術前に眼窩脂肪の動きやすさを確認するために行います。術前にこれを観察しておかないと、術中にどの程度まで眼窩脂肪を除去するかの判断が狂ってしまいます。この判断の狂いは直接、会話モデルの相談者のように超早期の再発、言い方を変えれば取り残しという結果につながります。
術後にふくらみが残るときの対応について
会話モデルのケースの執刀医はおそらく、診察の仕方がわからず取り残しかどうかの確信が持てないのか、取り残しがあってもそれを再手術で除去する自信がないかのどちらかだと思います。なので「そのふくらみはもうそれ以上取れないものだ」と、無理やりな言い訳を考えたように推察します。その他に実際にあった術後の相談のケースとしては、執刀医がまったく診察をしていなかったケースもありましたし、明らかに取り残しなのにそれを頑なに認めなかったというケースも多くありました。
再発や取り残しが、診察によってほぼ確実なものとわかったのであれば、再手術で除去すると解決します。すべての医師がそのように誠実に対応するのであれば、この会話のような方が当院を訪れることはないはずなのですが、現実にはそうではないようです。
プライム銀座で目の下のご相談をいただく場合には、診察の結論だけを伝えるのではなくなるべくご自身でもその結論を導くことができるように工夫をしています。興味がでたよ、という方はぜひ髙澤のカウンセリングにお越しください。
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