Columnコラム

【医師が教える】美容外科医の選び方 更新日時 2023/12/22 16:58

読む時間の目安 3~5分

患者A

実家の妹が、美容外科で手術とかいろいろ検討していて、どうやったらいい先生見つかりますか?

医師

妹さんですか。でしたら直接指名で来ていただいても構いませんよ、しっかりアドバイスさせていただきますから。

患者A

実家は遠方で来れないんですよね。いや、手術だけなら来れるんですけど家の近くでちゃんと継続して見てもらえるのがベストというか。私だって今までいくつも美容クリニックに行ったんですが、遠いと気軽に相談もできないし。でもそもそも自分に合う先生を見つけるのってむずかしいですよね。先生はまあ、私のことをよく考えてくれてるのでなんか安心するんですけど、前に行ったクリニックでは、会ってみると微妙な先生だったりして、実際に治療を受けたわけじゃないのに、なんか違うなあって思ったり。

医師

そうですか。ありがたい評価をいただいて恐縮ですね(笑)。いろいろな先生に会ったことがあるならもうおわかりかと思いますが、美容外科医は「上手い」「下手」以外にもいろんな特徴があるので、自分にとって一番よい美容外科医を見つけるのは簡単なことではないと思います。

患者A

ですよねえ、やっぱり一回先生に相談に来るように言ってみます。よろしくお願いします。

 ということで、今日は美容外科医の探し方について少しだけ紹介しようと思います。 

「技術」か「美意識」か

 「技術」と「美意識」はいかにも二択のように語られがちですが、これらは両輪のように高めあうもので、どちらかだけを重要視するということではないと思います。ひとつの技術を磨くスペシャリストが多くの人に認められる美意識を持つことは難しいですし、偏った美意識がある医師は結果として技術にも偏りが生じます。

SNS時代に乱立する様々な「美の基準」

 美しいものが好きというのはDNAに刻まれた本能だと思いますが、「何を美しいと思うか」はそれぞれの文化の属性や本人の価値観によって違いがあります。これは文化人類学や美術の歴史などを覗いてみると明らかです。一般的に貧しい環境では、丸い顔や豊満な体型が裕福さの証でもあるため美しいと評価されていますし、豊かな世界ではより健康的でバランスよい印象が美しいと評価されます。東京でも北京でも、私たちのもとを訪れる方々は裕福で都会的な方が多いので、あまり認識のズレが大きいとは感じませんが、環境によって美しさの基準は真逆にもなってしまうくらい違いが出るということは知っておく必要があります。

 そして、豊かな環境の中でも現代の社会では美しさを評価することはもっと複雑です。たとえば、有識者と呼ばれる医師や学者たちが作る「教科書的な美の基準」もあれば、その他にもインフルエンサーの方たちの目立つ特徴をもとにした「一部の人に特に好評な美の基準」などがたくさんあります。このようにたくさんの「美の基準」があると、美しいと「感じる」ものがわからなくなって、美しいと「信じる」ものと区別がつかなくなる方が多いです。

大事にしているのは、「人格と外見の自然な一体化」

 そのような混乱した美意識のなかで、カウンセリングでよく「先生はどう思いますか?」とか「わからないので先生にお任せします。」というお声をよくいただきます。その気持ちは重々理解します。ですが同時に、医師の個人的な意見に特別な価値があるわけではないとも思っています。それよりもずっと大事にするべきなのは、その人の人格と外見が一体化して自然に感じられることだと思います。そのような考え方のもと、私は診察では教科書的で普遍性のある美の基準をベースにしながら、どこまで本人の人格を感じ取り、潜在的な要求を引き出していくかに努めます。

「教祖」タイプと「職人」タイプ

 結局、医師のタイプは大きく2タイプに分かれると思います。ひとつが独自の美の基準や世界観を多くの人と共有したい「教祖タイプ」で、もうひとつは患者個人個人の価値観を受け入れて、潜在的な要求を引き出すことで可能な限り理想に近づける努力をする「職人タイプ」です。

 「教祖タイプ」の美容外科医は積極的にSNSで発信し、価値観を共有する大きなコミュニティを形成することで目立つことが多いです。特に自分のことがベストだと公言する医師は「独自の美の基準」を持っていて、「ああしなさい」「こうしなさい」と具体的に提案があるので、その医師にお任せしてしまえる安心感があります。ただし異なる美意識や価値観の基準に照らし合わせると評価が全然違ってしまうこともあるため注意が必要です。そして当然ですが、逆に自分の価値観や美意識を教祖タイプの医師にぶつけても拒否されるだけで受け入れてもらえることはありません。そういうこともあって、特定の方向性以外の技術や経験があまりなくても成り立ってしまうため、いろいろな要望に応えられるような深みのある技術を持ち合わせているかどうかはケースバイケースだと思います。
 「職人タイプ」の美容外科医は多様な価値観や美の基準を受け入れて、それぞれの潜在的な要望を引き出して理想をかなえようとします。ですので、相談してもすぐに「ああしなさい、こうしなさい」という答えは返ってこなくて、「自分はどう思うのですか、周りの人はどう思うでしょうか」と、自問自答することを必ず求められます。このタイプの医師に相談するときは、「私はどうしたらいいでしょうか」「お任せします」は通用しません。なぜなら職人タイプの医師は普段から多様な価値観に触れていて、本人の人格を構成している価値観を無視して治療を選択しても、満足が得られないことを知っているからです。
 結論として、価値観や美の基準が共有できるなら「教祖タイプ」の医師に頼るのが安心感があります。自分が本当に満足できることを深く追求していくのなら「職人タイプ」の医師に相談するといいでしょう。

患者A

 だとしたら、先生は完全に「職人」タイプですね。なるほど、よくわかりました。はっきりと自分に合う美意識の先生がみつからないなら、先生のような「職人」タイプの先生に相談するのがよさそうですね。そういう風に妹にも伝えます。ありがとうございました。

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