【医師との会話】ヒアルロン酸注入後のデコボコ、いつなじむの!? 更新日時 2023/12/21 23:03
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修正のご相談が増えています
ヒアルロン酸の注入は手軽で微調整がきくため常々重宝するのですが、ときどき不都合なことがあります。それは時間とともに落ち着くものもあれば、そうでないものもあります。今回のご相談のケースはおそらく内出血ですが、注入したヒアルロン酸のジェルの中にしみ込む形で固まってしまったと思われます。この場合は、時間とともに落ち着くとしても非常にゆっくりで、数か月経ってもなかなか完全に落ち着いたとはいえないように見える場合があります。ですので、程度によってはあまり長く様子を見ずに溶解をお勧めする場合があります。今回のモデルケースの場合は、6日後でも触れて硬さが感じられる程度でしたので、待っていてもラチが開かない可能性が高いため、いったんヒアルロニダーゼで溶解することをご提案しています。いったん溶解してしまったあとは、溶解後の腫れが引くのを待ってから再注入で整えることが可能です。
ヒアルロン酸と手術などの組み合わせに注意
今回のモデルケースの会話では、ヒアルロン酸の注入時におそらく出血があり、それがヒアルロン酸のジェルの中にしみ込んだことで固まってしまってなじみにくくなったケースを想定していますが、その他に注意が必要なパターンをいくつかご紹介します。
・目の下の脂肪取りとヒアルロン酸注入
目の下の脂肪取りは広く行われるコモンな手術のひとつです。ただし術後に一定の割合の方が目の下の瘦せ感・窪みに悩むということが現実です。(参考:目の下の脂肪を取り過ぎてくぼんだりしませんか?)その対策としてよく脂肪注入を併用するクリニックが多いですが、これはそれなりに大がかりになるためヒアルロン酸の注入で代用するということを提案するクリニックもあるようです。これは大変リスクのある選択です。そもそも手術は内出血のリスクが注射より高いのは当然なのですが、そこにヒアルロン酸の注入を併用するとジェルに内出血がしみ込んで固まってしまい、不自然なふくらみを残す結果になりやすいです。それだけではなく、手術では注射だけの時より感染リスクが高く、手術と同時に注入したヒアルロン酸への感染の可能性があり、眼窩内感染になると眼圧が高まり最悪の場合失明する可能性まであります。
ですので、目の下の脂肪取りによる窪み・痩せ感の対策は、術後十分時間をおいて評価したうえで必要な治療を選択するべきで、同時に注入を併用することが絶対に必要というわけではないということを知っておくべきです。
プライム銀座クリニックでは、GB法プラスリフトという眼窩脂肪の移動術を行っており、これにより術後に注入を併用したくなるような窪み感が極力出ないように工夫しています。(参考:GB法プラスリフト)
・糸リフトとヒアルロン酸注入
糸リフト単独でのリフト効果は実際、宣伝でうたわれているほどの効果がないよ、ということはある程度周知されていると思います。それもあってか、糸リフトとヒアルロン酸の注入をセットにして売ろうとするクリニックも多数あるようです。ですがこれも感染やヒアルロン酸が固まってしこりになるリスクが通常より高く、あまりお勧めではありません。糸リフトの効果というのは「引っぱる」効果と「固定する」効果がありますが、1か月後には「引っ張る効果」というのはなくなって、「固定する効果」を残した状態で安定しますので、その時期以降にヒアルロン酸の注入をデザインするほうが、リスクも少ないですし、デザインもより精確に行えると思います。(参考:サーマクール・HIFUなどの機械とヒアルロン酸の注入と糸リフトはどれがいいですか?)
・ノーズスレッドとヒアルロン酸注入
これも上のふたつのパターンと同様なのですが、ヒアルロン酸の注入をスレッドの挿入と併用することで、スレッドによる内出血がヒアルロン酸のジェル内にしみ込んで固まるリスクは高まります。このパターンが少し違うと感じるポイントは、鼻の場合はもともと皮膚がかなり厚くてデコボコしにくいこと、顔の中央にあるためしこりのようなものが膨らんだりしても左右差のような不都合な印象になりにくいため、なんとなく気になっても単純な腫れ感と自己判断して放置されやすいです。その結果、感染があってもしばらく様子見されて、感染が悪化してしまうというケースがあるようです。そもそもノーズスレッドが大して効果のない治療であり、その実際の効果の少なさをごまかすためにヒアルロン酸の注入を併用していると考えられますので、別々に治療を受けるか、ヒアルロン酸の治療だけにしておくほうが無難です。絶対に同時に行うことは避けましょう。
ヒアルロン酸注入は他施術と同時に行わないほうがよい
他にも様々なご相談をいただきますが、多くのケースで丁寧に内容を聞くとやはり医師が無責任であったり未熟であったりするほか、担当医師ではないカウンセラーが無理やり提案したものを信じてしまったのがよくなかったというご感想をいただくことが多いです。偶然にもこちらのコラムをお読みいただいた方の、今後の賢明な判断の助けになれば幸いです。
興味が出たよ、という方はぜひプライム銀座クリニック高澤のカウンセリングにお越しください。
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